chapter: 10 Rmarkdownの使い方
10.1 Rmarkdownを用いる理由
個人的にデータを分析して楽しむ?場合には特に問題になりませんが、将来、データ分析の結果を仕事で用いることになった場合、その再現性が重要になります。前の学期に作業したエクセルファイルをどうやって作成したか、ファイルそのものを見直しても全く思い出せない、という経験がある人が皆さんの中にもいるかもしれません。個人の学習としてはともかく、ビジネスでこのようなことがおこることは絶対に避けなければなりません。
一定の時間が経過した後も同じ結果を確実に再現できるためには当初の分析段階で適切に記録を残しておくことが重要です。分析過程の記録を残すためのpackage
として、Rmarkdown
というものがあります。このRmarkdown
を使うことで作成者の記録がとりやすいだけでなく、後でこの記録をみる利用者にとってもわかりやす資料を作ることができます。
10.2 Rmarkdownの使い方
最も簡単にRmarkdown
を使う方法は、RStudio
のメニューからNew File
、R Markdown
を選択し、htmlで出力することです。このやり方は講義で画面で説明します。
Rmarkdown
を用いることで、htmlの途中にR
のコードを簡単に含めることができます。このコードは単にコードを表示するだけでなく、htmlを作成するタイミングで実行して実行結果を含めることができます。このコードを含める部分をチャンクと言います。チャンクで使用できるオプションについてはこちらを参考にしてください。